2010年02月15日
れっきとした脳の病気なので、きちんとした処方が大事なのです
環境の変化が多い春や秋。そんな季節の変わり目になると、学校や会社に行くのが嫌になってしまったり、何となく憂うつな気分に襲われたりすることがありませんか? そして、そんな自分が嫌になってみたりして…。
もし仮に、そんな状態が長く続いたら辛いことと思います。そして、芸能人の中にも、そのようなうつ症状を経験した方が多くいるようです。カミングアウトしているのは、木の実ナナさんを始め、一家でうつを支えたドラマにもなった高島忠男さん、竹脇無我さん、音無美紀子さんなどです。
そもそも「うつ状態」とは何なのでしょうか? 一言で言うと、感情面では憂うつ感から脱せず、意欲が沸かない、という状態のことを指します。
また最近では、登校前に身体の不調を訴える小学生くらいの子どもが,実はうつだった、ということも…。まさに現代はストレス社会と言えます。
「誰にでも罹りやすい」と言われ、「心の風邪だ」なんていかにも簡単に治りそうな言い方をされるうつ病。実はそんな簡単なものじゃなく、立派な脳の病気なのです。ですから、気力などではなく、きちんとした治療が大切なのです
しかし、他の人に分かるうつの症状が、無気力であったりするために、『甘えているだけでしょう?』『やる気を出せよ』『怠け者』というレッテルを貼られてしまうのが現状です。
うつ病に罹ってしまう人の理由は、その人によって違います。ですから当然治療法や処方される薬もそれぞれ。「知人はこれで治ったから、こうすべきだ」なんて、他の人のやり方を当てはめるのは、非常に危険行為なのです。
うつ状態から反転して楽しくて仕方ない躁状態になる場合もあります。そうなると本人も周囲もうつは治ったと勘違いしやすいので、その反動でうつになってしまった時こそ、非常に危険な状況と思っていいでしょう。
それでは、どのようなタイプがうつ病患者になりやすいのでしょうか。家庭環境? 遺伝? …一般的に言われているのは「まじめで完璧を求める、常に頑張りすぎる人」がうつに陥りやすいと言われています。
もし、うつになってしまったらどうしたら良いのでしょうか? それは、うつになってしまった原因究明よりも、今できることをしていくことが優先されます。
うつを招くこのストレス社会、カウンセラーに罹るのは少しも特別なことではないと思います。アメリカでは弁護士と共に、家庭に専門のカウンセラーがいることが多いようです。
もし、意欲が沸かず、気持ちも体調もすぐれない状態が2週間以上続くようであれば、すぐにでもうつを扱う病院やカウンセリングに罹ることをお勧めします。また、薬も処方されたら自己判断で量を増減するのではなく、きちんとかかりつけのドクターと相談して治療を進めていきましょうね。