2010年10月25日
丁度バブル絶頂期でしたので求人案内も選び放題
面接と言えばもう私に取って二十年近く前になるでしょうか。あの時はバブル時代で高校卒業の私でも就職先がわんさか来ておりました。
商業高校であった私の高校では3年生になると就職活動の為の面接シュミレーションなるものを学校側でやってくれるのです。
面接シュミレーションの面接官をしてくれる相手はなんと先生方なんですよね。企業人間の芝居をされているのが妙に可笑しくて仕方なかった記憶があります。
シュミレーションなどとは言え、本番さながらに履歴書も用意します。名前、住所、資格、趣味。自分をいかに会社に売り込むか!と言うのをしっかり書かないとイケマセン。
面接は模擬なんで、入社目的などの項目は割りとマニュアル通りに言えていれば問題無いかなと言う感じでしたけど、趣味の項目に関しては先生たちは厳しい突っ込みをしてきました。
面接シュミレーションの時、入社目的なんかはマニュアル通りの受け答えでいいんですけど、趣味の項目では「音楽鑑賞と書いてありますが何を聞いてるのですか?」と詳しく聞いて来るのです。一番目の生徒は苦しい顔つきで「中森明菜です・・・」と答えてました。
おいおい、グラビアアイドルは無いやろー!と私は心の中で突っ込んでました。先生も同じように「君ね、中森明菜も音楽だろうけど面接でそれは良くないよ。音楽と書くならクラッシックとかの趣味と言う事にしなさい」と指示が飛んでました。
自分を売り込みに行く訳ですから多少「嘘も方便」があってもいいって訳なんだぁ、と笑えましたよ。ちなみに私の趣味は「読書」と書いてました。
私は当時、実際にカミユ、サガン、夏目漱石と古い文学小説が好きで質問されても無難な答えが出来て助かりました。
とうとう面接本番の日がやって来ました。今までの事を思い出し、緊張して面接室へ。希望した中小企業のその会社の面接室には何故かおじいさんが一人座っているだけでした。(後で相談役であった事をしる)
「質問どんと来い!」と思いながら予想通りの質問内容に卒なく答える私。しかし趣味の項目では「読書」以外に書いた「料理」で質問が来たのは予想外でした!
「え??と、と、鳥とかの料理です!」何故かどもりながらの答えをする18歳の私。なんていう面接内容なの・・・と落ち込みながら帰宅するも何故か受かってしまい、そこで19年も勤務する事になったのでした。(笑)