2011年07月27日
チキンラーメンは商業的に成功を収めましたが、・・・
インスタントラーメンを発明したのは現・日清食品の安藤百福、と思っている人も多いはず。しかし、彼が発明した前にも、こっそり販売した会社があったのです。今から53年前のことです。
失敗したものの、日本で最初にインスタントラーメンを売っていたのは、松田産業。今ではベビースターラーメンが代表お菓子の、「おやつカンパニー」社なのです。
調理前の味付け麺の美味しさに注目した同社は、お菓子としての開発を開始、今では世界に似たようなラーメン風お菓子も出てきました。
スナック菓子だけでなく、誰もが大好きな、今や国民食と言ってもいいのがラーメン。麺類にはちょっとウルサい本場・中国でも、日本のラーメンは全く別物として日本食、として人気があります。
今ではたかがインスタントラーメンとは言えないような、メーカー側がこだわりの味を提供するようになりました。
このようなインスタントラーメンの成長は、まさにチキンラーメンが誕生したからこそでしょう。しかもこのチキンラーメンは、安藤百福氏の個人的熱情から開発されたものでした。
ごくシンプルな調理法の日本生まれのインスタントラーメンは、世界中で生産、消費され広まっていきました。
チキンラーメンを海外進出させるためにアメリカに売り込みを行った際、アメリカ人のバイヤーは日本人にとって驚くべき食べ方をしていました。
その食べ方とは、どんぶり代わりの紙コップの中に、砕いたチキンラーメンを入れるものでした。また、フォークで食べる方法も目新しく、これがヒントとなって「カップヌードル」が生まれました。
インスタントラーメンが普及していったこれらの事実から、欧米人にとっても他の諸外国の人にとっても、ラーメンと言えばインスタントラーメンをさしているのが当たり前なのです。同じアジアの隣国・韓国では、ラーメン料理はインスタントに具を入れて提供されるほどです。
それほどチキンラーメンからはじまったとも言えるインスタントラーメンの登場は、世界の食文化へ与えた影響は大きいのです。
日本のご当地の味だけでなく、世界の味を楽しめるまでにインスタントラーメンは進化してきました。世界の食生活に影響をもたらした日本が誇るインスタントラーメンを、これからも味わっていきたいですね。