2011年10月24日
猫は爪とぎを高い所に大きな猫がいるということを示します
猫の欠かせない生物的な行動として、爪とぎがあります。そして、家でそれを飼おうとしたら、それが大きな問題になってきます。猫の爪とぎには主に四つの理由が考えられます。
第一に言えることは、爪を常に鋭くしておけば獲物を捕えるのに有利だということです。そして第二の点としては、爪をとぐことでそれが足の裏に食い込んだあり、あるいはその爪で自分の体を傷つけることを防げるからです。
そして、第三点としては、いわゆるマーキング行動というものがあり、爪をとぐことによって、肉球から分泌される自らの匂いをその場にこすりつけることができるためです。
さらに、そうした場合、なるべく高いところで、猫は爪をとごうとします。それというのも、その位置に爪とぎの跡を残すことで、そこに大きな猫がいるということを表すことができるからです。
そしてまた、四番目の理由として、爪とぎによるストレス解消というものが挙げられます。猫にとって爪とぎは、飼い主に怒られた時や、何らかの不安や動揺を感じたときなどに、心落ち着かせるという効果があるのです。
ところで、猫の爪とぎとは言いますが、実際には猫は刃物をとぐように爪をといでいるという訳ではなく、古い爪の一部分をはがすことによって、それで爪が鋭くなるということになるのです。
また、猫にとり、爪とぎはその前足だけに限られ、後ろ足は自分の歯で剥がしたりしています。一方、猫同士で連絡を取り合うときにも爪とぎは利用されています。いずれにしても猫にとり、それは欠かせない行為なのです。
そしてまた、猫の爪とぎは家じゅうの家具をぼろぼろに傷付けたりしてしまいます。またそれのみならず、壁も、柱も、あるいは襖も、障子も皆、台無しにしてしまいかねません。
けれども、猫にとって爪とぎをやめろと言うのは、およそ無理な相談でしょう。と言うのも、猫にとってのそれは最も基本的な習性とも言って良いものだからです。
そして、猫にとっては爪とぎは不可欠なことであるので、それを禁じてストレスに陥らないようにさせなければなりません。そのためにはいかにうまく猫に爪とぎをさせるかということを考えていかなくてはなりません。
そして、そのためには猫が爪をとぐものを決めておき、また、その場所をも定めておかなければなりません。このように猫に対して、爪とぎについての躾をきちんとしておくことが大切なのです。
ですから、猫を躾けていかなければなりません。たとえば、その手を取って、その場所で爪とぎの真似をさせてみるといったようにです。そして、褒めたり、叱ったりしながら、根気よくそうしたことを繰り返し続けていくのです。