2009年08月09日
利用できる水といえば、1%以下でしかありません
地球上の70%は水なのですが、そのうち利用できるものといえば、1%以下でしかありません。たとえば河川水、淡水湖、浅い地下水などがそれに当たります。
こうした現状のもと、水不足についての危機意識が高まってきました。これには世界的な人口増加や産業の発展が関わってきています。
水不足は大変な問題を引き起こします。生活用水の不足はもとより、農産物生産への支障、生態系への悪影響、伝染病の発生などといった問題が生じてきます。
水不足の危険度の高い地域としては主にアフリカ、インド、中近東などが挙げられます。さらには中国、東ヨーロッパなどもかなり危険な状態と言えます。
地球規模での人口増加と都市化が進んでいきますと、水資源の確保がますます困難になってきます。そして、それが国際紛争の引き金になったりもしてくるわけです。
一方、日本については生活用水としてはほぼ足りている状態と言っても良いでしょう。それは降水量が多いためです。
けれども、日本は食糧自給率が50%を切っていて、食糧品の多くを輸入に頼っているというのが現状です。
つまり、必要とされる食糧の生産にとっては外国の水が必要とされているわけです。ですので、日本も水資源の問題については、決して安閑としてはいられません。
そして、水を再利用するということで水不足を解消することができます。それは例えば、下水や、廃水の処理の変更や工夫といったことによってです。
けれども、これまでのように使った水を環境汚染にならないように捨てているだけというのでは、これからはやっていけません。
例えば、廃水や下水から不純物をより分ける。そして、その中の資源を回収する。こんなふうに水の再利用を行っていくことを考えていかなければならないのです。
そして、その方法としては膜濾過技術が開発されています。けれども、これはコストが高くなりがちで、それを補うものとして、微生物による浄化の研究も進んでいます。