2009年11月29日
猫の爪とぎは、獲物を武器である爪を常に鋭くしておく必要
猫の欠かせない生物的な行動として、爪とぎがあります。そして、家でそれを飼おうとしたら、それが大きな問題になってきます。猫の爪とぎには主に四つの理由が考えられます。
まず第一点として、獲物を捕まえるためには常に爪を鋭く保っておかなければならないということです。続いて第二点として、爪をとがないでそのままにしておくと、それが足の裏に食い込んだり、あるいは、その爪で自分の体を傷つけてしまったりしてしまうからです。
さらに、第三点として、いわゆるマーキング行動と言えるものがあります。爪をとぐと、肉球から特有の匂いが分泌され、その場所にそれを付着させることができるのです。
そして、その時、猫にとって大切なのは、なるべく高い位置に爪とぎの跡を残すということです。そうすれば、その場所には大きな猫がいるということを示すことができるためです。
そして、第四番目としては、猫にとってのストレス解消ということが挙げられます。猫は爪とぎによって心を落ち着かせることができるのです。
そうは言っても、猫が爪をとぐのは刃物をとぐようにしてではありません。自分の古い爪の一部を剥がすことによって、それで爪が鋭くなっていくというものなのです。
もっとも、猫が爪とぎをするのはその前足だけで、後ろ足は自分の歯で剥がしたりしています。それから、爪とぎは猫同士の連絡にも使われ、いずれにしても、猫にとってそれは不可欠な行為なのです。
実際確かに、そんな猫の爪研ぎによって、家じゅうが例えば、壁や、柱や、襖や、障子や、さらにはいろいろな家具などがぼろぼろに傷つけられたりしてしまいます。
けれども、猫にとって禁じるのが不可能なことといえば、それは爪とぎです。猫にとり、それは最も基本的な欠くことのできない習性のひとつなのですから。
そして、猫は家の中で爪とぎができなくなると、ひどいストレスに陥ってしまいます。それを防ぐためには、うまく猫に爪とぎを行わせていかなくてはなりません。
そして、そのために大事なことは猫へ、爪とぎに対しての躾をきちんとしておくということです。たとえば猫の爪をとぐものを実際に決めておくこと、またさらに、その場所も一定のところにしておくといったようなことです。
そしてまた、猫の手を取って、爪とぎの真似をさせてみたりすることで、猫にその場所を覚えさせたり、そのつど褒めたり、叱ったりしながら根気よく、そうしたこと繰り返していくことが大切です。